ゴールデンウィークで、快晴で、○○宣言もなしとなれば
それは、どこもかしこもすごい人で賑わうんだろうなと思いながら
カメラ片手にゆるゆると近所を散歩しました。
普段の移動はたいてい車、あるいは自転車なので
近所の道沿いに、何があるのか、実はよく見えていません。
ジョギングする時は車や自転車の時よりは見えますが
それでも、走る行為に意識が集中しますから、景色は背景へと退きます。
カメラを持って散歩すると、カメラ効果で、景色をよく見つめるようになります。
どんな角度から、どんな距離で、どう切り取ったら気に入る写真が撮れるか
そんなことを考えながら歩くものですから、少々不審です。
あっちいったりこっちいったり、しかもきょろきょろしていて
いきなり座り込んだり、何もなさそうなところを凝視したり。
そんな僕の姿を見る人には、少し不安を与えてしまっているかもしれませんが
僕自身は、こんな何気ない散歩からとても充足感を得られます。
特別にきれいな景色があるわけでも、観光地でもなく、ただのいつもの近所ですが
見れば見るほど、あぁこんなところに、という景色が見えてきます。
といっても、本当に、言ってしまえば、たわいもないものが見えるだけなのですが
それが、なぜだか、心をほっこりさせてくれます。
道沿いの雑草。手入れされた畑。田圃のカラス。街路樹の新芽。
通り過ぎる車。自転車のお兄さん。道を掃除するおじいさん。
群生する名もしれない綺麗で小さな花々。綿毛をいっぱいたくわえたタンポポ。
いつもの道は、いつも通りなんですが
でも見ないと見えないものがたくさんあります。
素通りしている宝物のような景色って、まだまだあるんだろうなと思うと
いつもの道をまったりと歩くのがとても豊かな行為に思えてきます。
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