2022年4月24日日曜日

祈りの積み重なる場所で。

 特に信心深いわけではありませんが

神社やお寺やお墓では、手をあわせると心が鎮まります。

それは何か、これまでその場所で積み重ねられてきた祈りと

つながるような感覚です。


人が住まなくなった家は傷むのが早い、といいます。

手入れをしなくなるから、というのもあるでしょうけれど

家に対する愛着や、使うことによって伝わる気持ちが

家を傷むことから守るような側面があるのではないでしょうか。


それと同じく、神様がいるかどうか、ご先祖様が見ているかどうかは別として

神社やお寺では、その長い歴史の中で、たくさんの人が手をあわせ

真摯な祈りを祈ってきたのですから

その気持ちは、その場所に、少しずつ、少しずつ、祈りの痕跡として

積み重ねられているのではないかと思うのです。


そうやって積み重ねられた祈りの痕跡が

その場所の神聖さを支えるひとつの要素ではないでしょうか。

僕は、そのような空気と自分が響き合う時、すーっと心が静まっていくのを感じます。


思えば、僕のこの心身だって、僕自身が作り上げたものではなく

遠い祖先から少しずつ少しずつ、思いのこもった遺伝子を受け継ぎながら

いまここにあるわけですから、祈りの積み重なった場所で

響き合い、心が鎮まるのも、当然のことかもしれません。




0 件のコメント:

コメントを投稿