暇つぶし、という言葉が表すように
何もすることがない状態、または、したくてもできない状態に対し
私たちはマイナスのイメージを持ちます。
色々やるべきこと、やりたいことがあって
そのために時間を費やせる時、充実感を持ちます。
確かに、その通りであるようにも思えるですが
よく考えると、このような価値観を望ましいものとして生きると
老いるに従って、できないことが増え、空白の時間が増え
それと向き合うことが苦しくなりはしないでしょうか。
または、病に臥したり、怪我をしたりして、できることが
一時的に、またこの先ずっと制限された時、
暗澹たる気持ちになりはしないでしょうか。
だからこそ、いつまでも若くいたいのだ、という考えもあるでしょう。
だからといって、それがいつまでも、誰にでも可能なわけではなく
長期的に見れば、やはり、できることが減っていきます。
病に臥し、天井を見上げるばかりになってしまった父は生前
ポツリと「退屈を楽しんでいる」と呟きました。
深い老い方を、ひとつ学んだ気がします。
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