2022年4月17日日曜日

噴水とノートと、海の向こうの国と。

 晴れた日に行きたくなる場所はいろいろあって迷いますが

僕にとっては、ここに来れば正解。ハズレなし。という場所があります。

地元、越前市中央公園の噴水です。

僕が小さい頃からここにある噴水で

多分、形態も変わっていないんじゃないでしょうか。


晴れた日には、円形の水面に青空と雲がきれいに映ります。

噴き出す噴水は、何パターンかを定期的に繰り返していきます。

霧のような時もあれば、太い水の柱が何本も噴き上がる時もあります。


水が噴き出す音、噴き出した水が水面を叩く音、その繰り返し。。。

晴れた日に聴く噴水の音は、本当に心が和みます。

噴水の前のベンチに背中を預けて、時に目を瞑りながら耳を澄まし

時に目を開いて噴き出す水の形状、水面に広がる波紋を味わいます。


今日は、噴水の縁に、いつも持っているノート(トラベラーズノート)と

革製のペンケースを置いて、しばし眺めてみました。

僕が子供の頃からある噴水、その周りで何十年もの間に繰り広げられたいろんな光景。

そこに、僕のここ数ヶ月の生活が記されたノートをそっと置きます。


長い歴史のある噴水と、僕のささやかな日常が詰まった手帳。

長くて大きな時間の流れと、短くてささやかな時間の流れを象徴する

ふたつのモノの対置。


自分の日常の象徴であるノートが、大きな時間の流れの象徴としての噴水の前に

置かれることで、僕の日常が長い歴史の中に溶け込んでいくような感覚を味わいました。


そういえば、このノートの表紙は、遠い海の向こう、タイで

地元の原材料と、地元の人の手によって作られたものです。

越前市中央公園の噴水で、時と場所を超えて

いくつもの時の流れが出会っていました。









0 件のコメント:

コメントを投稿