雪国の冬の空はどんより曇ることが多いので
気持ちもどんよりしがちです。
あくまでも僕個人の気持ちで
冬でも活力に満ちた方は多くいらっしゃいますが。
どんよりする景色の中に、早々と花が咲くと
一際目立ち、それに目をとめると、じっと見入ってしまいます。
見ている間、心の中にほんのり明かりを灯してくれるように感じながら。
こんな季節だからこそ、こんな景色の中だからこそ
色鮮やかな花は、とても希少で、価値の高いものに思えます。
でも、ふと立ちどまって考えてみると
花にとって、それを咲かせている木にとっては
花が咲くという現象は、自分が生きている間に生じる
ひとつの場面にすぎなくても、花が咲いていなくても
それはその木にとって、かけがえのない毎日のはずです。
花を咲かせることに向かって日々を生きている、というのは
人間が植物に与えがちな物語で、植物が側からすると
花が咲いていようが、じっと冬に耐えていようが
自分が一生懸命(これも人間による意味付けですが)生きている
時間であることには変わらないでしょう。
鮮やかな花に見惚れているうちに
見失いがちな、花が咲いていない日々のかけがえのなさを思いました。
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