2022年2月25日金曜日

それが生まれた場所で。

ミルクボーイのネタで

コーンフレークは生産者さんの顔が見えない

というのがありましたが(僕はとても好きです)


自分が食しているものの素材、狩猟者、加工者、調理者が

生きている場所で、それを食すというのは

ゆったり味わうべき、とても貴重な感覚をもたらしてくれます。

少なくとも、僕にはそんな時が訪れました。


獣害対策として始まった、山奥の亥ラーメンの店

それが今年は亥が獲れず、代わりに鹿が大量に獲れたので

鹿ラーメンを提供するようになっていました。

いずれにしても、そのラーメン屋さんは、亥と鹿が暮らす山奥にあり

今年の鹿を狩猟し、加工してくれた人は、そこに暮らしています。


雪に鎮まった山林の中にある小さなラーメン屋さんの

小さなテーブルに向きあって

その地の人が採取・加工してくれた柚子胡椒を混ぜて食べた

鹿ラーメンは極上の味わいであるだけでなく


それに関わった全ての命が、まさにこの地のものなのだ

その地の中で自分は、そこから得られた命をいただいているのだ

という、あたりまえのことが、深く響いてくる時間でした。


それは、その山に抱かれたような、その地と一体になるような

おおらかで安らかな食事体験でした。




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