2022年2月24日木曜日

過去の写真が知らせるのは。

 

これまで自分が撮ってきた写真を

振り返ってみると、気づくことがあります。

今なら、この光景に足を止めることはないかもしれない、とか

今なら、別のアングルから撮るかもしれない、とか。


自分が撮った過去の写真が現在の自分に知らせてくれるのは

その時に自分が目にした光景というよりも

その時にその光景を写真として切り取り残そうと試みた

自分の眼差しのあり方です。


精密機械であるカメラで撮影しているですから

そこに写っている光景は、確かにそのようなあり方をしていたのでしょう。

しかし、私がそこに向かってカメラを向けて

その瞬間にシャッターを押さなければ、その写真は撮影されないというのは

とても単純な原理、事実です。


過去の写真を眺めて

そこでシャッターを切った自分を

なんだか気恥ずかしくなることがあります。

時には、その時の自分を誇らしく思うこともあります。

いずれにせよ、その時と同じ眼差しを持つことは

時が流れる以上は、できないわけで

その眼差しの唯一性が愛おしくなることには変わりありません。



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