2018年8月9日木曜日

お地蔵様とサーファーと。


誰しも転びたくないから
バランスをとって、安定しようとします。
ここでいうバランスは
えてして、あまり動かずシャンとしてる感じ
を思い浮かべがちですが

バランスのとれた安定には
2種類あることを
思い出さないといけないと思います。

不動のバランスは
お地蔵様のバランス。

これは、依って立つところ、地面が
不動であることを前提に成り立ちます。
地面が動かないんだから
最善のバランスの取り方は
自分自身も動かないこと。

不動ならざるバランスというか
動き続けるバランスは
いわば、サーファーのバランス。

これは、依って立つところ、海面が
ランダムに揺らぎ続けることを前提にしています。
揺らいでいるところに、お地蔵様のように
不動でいようとすると、確実に沈みます。コケます。
揺らぎに共振しつつも、自分の軸を保つような
動きながら立ち続けるバランスが求められます。


ここで、唐突に、対話の場に向きあう
ファシリテーターの話に移ります。

対話の場というのは
微細な、時に、ダイナミックな
変動に満ちた場であり
いっときとして、不動な瞬間がありません。

だから、サーファーのように
その場の揺らぎに共振しつつ
その場のテーマ、軸を保つような
バランスの取り方が必要になるはずです。

ところが、どうしても
揺れ動く場に対して、お地蔵様のような
安定した立ち方を求めてしまってはいないでしょうか。

こけるのが怖いなら
安定したいなら
お地蔵様のように立つイメージから
揺らぎ続ける波の上に立つイメージに
安定のあり方そのものを変える必要があるでしょう。

しっかり立ちたいと力を入れれば入れるほど
沈没のリスクが高まるのですから。


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