2017年11月18日土曜日

環境と人が相互に創発する

新しい学び方、働き方が
知識基盤社会の到来とともに
求められるようになっています。

正確に効率的に正解にたどり着くのではなく
革新的な成果を創発から生み出すことを目指した
学び方、働き方です。

それにあわせて
新しいタイプの教室、オフィスが
生まれています。

オープンで、フレキシブル。
歩き回れる動線。
くつろげる場所。
集中する場所。
意見を交える場所。

多様な空間が混在する魅力的な建築。

そのような建築の中に
我が身を置く機会をいくつか持ちました。



確かに、違います。


ここにいれば
高揚する。

ここで話しあえば
思いつく。

ここでは
動きたくなる。



建築が、環境が
人の内面に大きな影響を与え得ることを
確かに、実感します。


そんな実感を持つ時、
ワークショップをデザインする者として
どんな空間に参加者を招き入れるかが、
いかに重要かを思わされます。



環境によって
人に創発が生まれる一方で

人の眼差し、行為によって
環境に新たな意味や形が与えられることがあります。
人が環境を創発するとでもいいましょうか。


すぐれた学校建築、オフィス建築が
すぐれたものであればあるほど
その姿、空間構成、をそのままにとどめることはなく
次第に変容していくのではないでしょうか。


なぜなら
その建築がすぐれているということは
創発が生まれるということであり
創発に満ちた人たちは
自分たちの環境を、自ら再構成し
変革していこうと考えるだろうからです。


僕が企画するワークショップも
ある種の建築であり、環境です。
意図を持ってプロセスをデザインし
望ましい環境を準備します。

すぐれたワークショップであるならば
その展開と結末は、企画者である自分の意図や想定の
中に収まるものにはならない
と言えるかもしれません。

もちろん
企画が浅く、稚拙な場合も
意図や想定の中に収まらない展開や結末が
生まれてしまうわけですから

すぐれたワークショップは
企画者を良い意味で驚かすような展開、結末が
生まれると言うべきでしょう。



企図しつつ
裏切られることを喜び
そこから展開する。

ファシリテーターとしては
常に想定外に晒されることが
必要なようです。





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